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対人関係における印象形成

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   人から友人を紹介される時に、その人の情報について聞かされることによって、初めて会う人であってもあらかじめ”どういう人か”という印象を作り出すことがあります。断片的な情報を組み合わせていき、会ったこともない人を思い描いていくプロセスは面白い人の能力でもあります。

   実際に初めて会った時に、「印象通りだ」と思うこともあれば、「印象とは違った」ということもある。・・・どうしてこうした事態が起こるのでしょうか。

印象形成の実験

   アッシュと言う研究者は次のような実験をしました。幾人かの大学生にそれぞれ別々の「ある人物の特徴です」というリストを渡して、どのような人物かを自由に記述してください、という実験です。そのリストは・・・

①知的・器用・勤勉・あたたかい・決断力がある・実際的・用心深い。

②知的・器用・勤勉・つめたい・決断力がある・実際的・用心深い。

「あたたかい・つめたい」という一言違うだけのリストですが、大学生が好意的に捉えた人物は圧倒的に①のリストの人物でした。

つまり、沢山の特性を聞かされたとしても、全体の印象を決定づける中心的な特性によって、全体の印象が形成されることが生じるという事です。

   「会ってみると印象と違う人だった」と感じるのは、この与えられた一部分の情報が誇張されることによって間違った印象形成がされていた・・・ということになるのでしょう。

   こうしたことを幾らか頭に入れておくと、初対面で緊張する要素を幾らか軽減していけるものかもしれません。

   メールカウンセリングにおいて対人関係について話し合うことがありますが、問題となる対象の人物に対して印象形成によって間違った見方がなされていないか、客観的な視点で眺めていきながら悩みを解決していきます。

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【参考文献】
(1)公認心理師必携テキスト 2020年第2版(福島哲夫編集責任)株式会社学研メディカル秀潤社