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妄想へのメールカウンセリング

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妄想という言葉はよく使われるものです。軽い気持ちで相手に対して「それは妄想だよ」と言ったりする事もあるかもしれませんし、言われたことがあるかもしれません。
しかし、カウンセリングに相談に来られる方の妄想と言うものは、そうした軽く言われるようなものではなく、強い確信の伴ったもので周囲から否定されても訂正する事が出来ないほどの確信を持ってもっています。いわゆる病識がない、という状況になります。
一方で周囲からするとその訴えは、論理的ではなく納得いかないものなので否定的にその人の言われることを捉える事が多くなることでしょう。

妄想かどうかの判断

ただそれが妄想かどうかはカウンセリングの中でその患者の生育歴や文化、所属団体等を考慮に入れる必要もあります。
例えば、地球が丸いというのは現在誰もが分かる事実ですが、宇宙に人が行く前の時代、地球が丸いと言う科学的証明がなされていない時代の人たちが、「地球は平らだ」・・・と言ってもそれは妄想とはならないわけです。

また、記憶障害や痴呆が疑われる場合も”妄想”とは切り離して考える必要も出てきます。
ですから、妄想を語っていると思われる時でも、”その人”を理解した上で、妄想かどうかを判断しなければいけません。

妄想へのカウンセリング

クライエントにとって妄想は「正しく」、周囲に分かってもらおうと努力するものです。それを分かってもらえない時に、イライラしたり、落ち込んだり、憂うつになったりします。
自分の見たり信じたりしているものを話した時に、それを信じてもらえない・・・理不尽に感じたり人への信頼も薄れてしまうかもしれません。

メールカウンセリングにおいては、クライエントの訴えをまずよく聴くことが必要になってきます。そして、患者は自分の妄想を正しいものとして訴えてくるので、何が正しく、何が妄想の部分かを明確にしていく必要もあります。妄想部分を信じてそこからネガティブな感覚を受けているのは事実ですので、そのことはしっかりと共感していきます。
そして、先にも述べましたが、多くの場合訴えは論理的ではないので、メールカウンセリングを通して論理的な思考が出来るように、思考へのアプローチも行っていくことになります。それと共に、現在の生活上の適応できていない部分を修正し、生活に喜びを感じられるようにカウンセラーと共に取り組んでいきます。

【参考文献】
(1)DSM-5精神疾患の分類と診断の手引 2020年(高橋三郎、大野裕監訳)医学書院